チベット研究班

河口慧海像(藤岡光田作)と写本大蔵経

研究テーマ

チベット語資料研究データベースとチベット文化の継承

研究概要

(1) チベット語基礎資料研究と国際共同研究の推進

敦煌、中央アジア出土のチベット語文献、大蔵経、蔵外文献などチベット語一次資料の調査、研究を、それらを所蔵する国内外の機関(British Libraryなどの図書館や大学)と連携して推進する。

(2) チベット語基礎資料研究データベースの構築

・河口慧海請来文献東洋文庫コレクションのうち、蔵外文献写本テキストの電子データベース化を、チベット人研究協力者の協力のもとで推進し、東洋文庫リポジトリで公開する。

・河口慧海請来写本大蔵経のデジタル化と研究データベースを、ライデン大学、ウィーン大学等国内外の研究者の協力を得て構築し、国際規格で東洋文庫ならびにウィーン大学のサイトより公開し、世界中の研究者にアクセス可能な知的財産とする。宝積部、華厳部をすでに公開し、般若部の研究データベースの作成と公開を準備中である。

(3) 研究成果の刊行と国際発信の推進

『西蔵仏教宗義研究』 『中央アジア出土チベット語文献研究』、Studies in Tibetan Religious and Historical Textsの各シリーズの刊行を継続し、リポジトリで公開することで国際的に発信し、チベット研究に貢献する。

(4) 若手研究者育成

各分野の研究に当たって、研究員は若手研究者を協力者として参加させ、指導しながら共同研究を行う。若手研究者のためのセミナーを開催し、国内外の研究者を招聘して交流を促進する。

(5)その他

チベット仏教が伝播し、継承されているチベット文化圏は、地理的チベットをはるかに越えた広い地域にまたがるため、東洋文庫の超域アジア研究とも連携する。また、大蔵経は中国や日本でも編纂されているので、大蔵経研究の意義を東アジア広域で考察する。

研究班メンバー

研究成果・お知らせ

STUDIA TIBETICA No.51 表紙

STUDIA TIBETICA No. 51を刊行しました

2024年3月に『古代チベット仏教伝道文学と葬儀の変容: 中央アジア出土チベット語文献研究』第3巻(STUDIA TIBETICA No. 51)を刊行しました。