『華北の発見』表紙
研究テーマ
20世紀日本の中国調査研究機関に関する総合的研究
研究概要
本研究は、近代中国研究班が、それ以前の近代中国研究委員会時代から引き継いで行ってきた研究の延長・発展であり、主に20世紀前半に日本の様々な調査研究機関が中国で実施した調査研究の意味を再考するとともに、そうした調査研究活動に関する資料の収集、整理、分析を継続するものである。
2024-2026年度の3年間では、華中南地域を対象とした調査活動に関する考察をまとめるとともに、20世紀全体を通じての日本の調査研究活動を解明する作業に着手していくため、人民共和国期に日本で行われた調査研究活動に関しても、各種民間団体によるものを含め、基本的な資料の収集と整理を開始する。
東洋文庫に収集整理された資料に関しては、その分析を進めて目録・解題などを作成することに努力する。その際、日本の諸研究機関が中国で実施した調査活動に関わるデータベースに求められる内容を整理し、初歩的な試作品を制作することをめざす。また条件が整えば、台湾、中国などの研究機関との共同研究の可能性も探る。
さらに新メンバーを加えて、様々な角度から20世紀前半期の中国社会の全体像を考察し、併せて従来から推進してきた日本の中国認識の研究についても検討を行う。
重点項目に関しては、
- (1)東洋文庫などに所蔵されている20世紀前半日本の中国調査研究に関する資料を分析し、データベースを構築するための作業を進め、
- (2)日本語資料を保存する中国、台湾などの研究機関との共同研究を推進し、
- (3)国際シンポジウムやワークショップを開催し、国際発信と国際交流を推進し、
- (4)『近代中国研究彙報』を中心に研究成果の発信を行い、
- (5)公開のシンポジウムや研究会等に関して若手研究者に参加を呼びかけ、さらに専門的能力を有する若手研究者を個別に指導援助し、奨励研究員等への応募を促すこととする。
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現在、蔵書データの登録作業を順次進めており、最終的には漢籍を除いた東洋文庫の全蔵書が検索できるようになります(2028年度末に完了予定)。
当面の間は、従来の「蔵書検索」と併せてお使いください。