『海関医報』第47・48号の表紙
研究テーマ
18世紀-20世紀初頭中国のペスト流行の構造解析―感染症データベース制作を中心に―(26K04312)
研究概要
〈研究の概要〉
本研究は、18世紀末から20世紀初頭に至る中国、特に南方の感染症流行地域を対象に、公益財団法人東洋文庫所蔵の医療史関連の資料、中でも旧海関が作成した医療報告書Medical Reports(『海関医報』)や東洋文庫の医療史コレクション「藤井文庫」所収の資料、そして特定地方の歴史や感染症流行を含む自然災害等を記録した「地方志」を活用し、GISデータ・ペスト流行年表が連動したデータベースの作成を行う。
本研究は、ペストを含む感染症の影響を長期的観点から検証する材料になるという点で、中国及び今後の国際的な医療史研究の進展に1つのモデルケースを与える試みとなる。加えて、東アジアにおける感染症流行・拡大の歴史的な影響を具体的に示すことで、感染症への防疫体制の構築にも資するものとなるだろう。
〈研究の目的〉
本研究の目的は、GISデータ、年表、歴史地図、原史料が連動したペスト流行データベースの制作を通じ、18世紀末から20世紀末の中国を基軸に、人類の歴史に影響を与えたペストの歴史的流行の分析にある。従来の研究ではペスト対策を通じた近代医療の導入過程と、世界規模でのペスト流行経路の解明に主軸が置かれた。一方、中国内部でのペスト拡大の経路、その背景となった自然環境との関係については解明が進んで来なかった。
だが、18世紀末までに4億に達する人口を有すると共に、19世紀末以降、国外からのヒト・モノの流入が激しかった中国は、感染症の温床となり得る地域であり、同国内のペスト拡大は他の地域にも影響を及ぼした。そのため、中国国内の感染経路がいかなる構造を持つかの解明は、ペストを含め近代以降の世界規模での感染症拡大を考える上で重要な課題となる。以上の課題を解決するため、本研究ではペスト流行データベースの作成を進める。
研究班メンバー
- 研究代表者
- 多々良圭介(東洋文庫奨励研究員)
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