• 研究会・学術シンポジウム

2025年度東洋文庫談話会

2026/03/07

10:00–16:30

東洋文庫談話会では、東洋文庫の研究活動に参画する若手研究者が日頃の研究成果を発表いたします。広く一般のご来聴をお待ちしております。

日時 2026/03/07 10:00–16:30
タイトル 『2025年度東洋文庫談話会』
参加費 無料
会場 東洋文庫2階講演室(オンライン併催)
プログラム 10:00–11:30 速水大 氏(東洋文庫奨励研究員)
「「李訓墓誌」と唐開元時代の官僚グループ—阿倍仲麻呂・吉備真備を取り巻く状況」
司会:氣賀澤保規 氏(東洋文庫研究員)

13:00–14:30 魏郁欣 氏(東洋文庫奨励研究員)
「「江湖術士」像の再検討:明清時代における風水師とその社会的活動(仮題)」
司会:山本英史 氏(東洋文庫研究員)

15:00–16:30 河野敦史 氏(東洋文庫奨励研究員)
「史資料に見える回部王公に関連する歴史叙述について」
司会:新免康 氏(東洋文庫研究員、中央大学教授)
要旨1 速水大「李訓墓誌」と唐開元時代の官僚グループ—阿倍仲麻呂・吉備真備を取り巻く状況」

唐での遣唐留学生らの生活は、史料不足のため、ほとんど明らかになっていない。2019年12月に北京で発表された「李訓墓誌」には「日本国朝臣備」が文字を書いたとの記述があり、その「朝臣備」は後の吉備真備であろうと注目された。しかし、「李訓墓誌」はその真贋が問題とされ、さらに吉備真備と李訓との関係も明らかではない。
本報告では、吉備真備と阿倍仲麻呂の開元20年代の唐における痕跡を探し出し、当時の在唐日本人との交流があった官僚グループに迫ってみたい。そのことで、李訓と吉備真備の接点をあきらかにする。
要旨2 魏郁欣「「江湖術士」像の再検討:明清時代における風水師とその社会的活動(仮題)」

本発表は、明清時代(とくに明末から清代前期まで)に江湖術士と呼ばれた風水師に注目し、在地社会における風水師の具体的な活動内容を考察する。従来、彼らは「放浪的な渡世人」または「不学無術の徒」として低く評価されてきたが、実際、その多くは科挙の受験資格を保有する下層知識人であった。本発表はさらに、官僚・郷紳との関係構築を通じて社会的地位の上昇を図ろうとした風水師も存在したことを明らかにし、明清時代における下層知識人の活動形態の多様性について論じる。
要旨3 河野敦史「史資料に見える回部王公に関連する歴史叙述について」

清朝は、テュルク系ムスリムが集住する新疆南部(タリム盆地周縁オアシス地域)や東部の地域(ハミ、トルファン)を「回部」あるいは「回疆」と呼んだ。これらの地域のテュルク系ムスリムの有力者のうち、とくに功績のあった者たちには爵位の世襲が許され、王公としての待遇が与えられた。本報告においては、これらテュルク系ムスリムの王公たちを「回部王公」と呼称し、史資料に見える彼らに関連する歴史叙述について述べたい。
問い合わせ先 東洋文庫研究部(kouza@toyo-bunko.or.jp)

※ミュージアムのご観覧には別途入館料が必要です。
(2026/2/9更新)