蚊帳の傍らに佇むのは…。

こんにちは、散歩が趣味のMAはるまきです。
ちかごろ、上野不忍池の蓮が見頃を迎えています。
今年は梅雨が長かったせいもあり例年より開花が遅れているとのことですが、極楽浄土のような大変美しい光景が広がっています。
これは一見の価値ありですよ!!

さて、先日上野から谷中経由で田端まで散歩したのですが、そこで面白そうな情報をGETしました!
谷中の全生庵で、幽霊画の展示が開催されるようです。
(夏休み限定!!!)

実は、数年前に東京芸術大学の美術館で幽霊画展が開催されていたのを見に行きました。
会場は薄暗く、蚊帳が吊られていて雰囲気満点だったので大変印象に残っています。
そのときに展示されていたものが、この全生庵のコレクションだったようです。
ポスターを見て、「これはもう一度観に行かねば…」と決意しました。

谷中の全生庵は、幕末から明治の政治家・思想家である山岡鉄舟によって建立された寺院です。
幕末の国事に殉じた人々の菩提を弔うため、明治16年に開かれました。
(幕末の上野の山周辺は旧幕軍と新政府軍の激突の舞台となるなど、多くの血が流されました。)

全生庵が所蔵する幽霊画のコレクションは、落語家・三遊亭圓朝にゆかりのものだそうです。
三遊亭圓朝は幕末から明治にかけて活躍し、「死神」や「牡丹燈籠」といった新たな演目を生み出すなど、落語中興の祖として知られています。
山岡鉄舟と圓朝には深いゆかりがあり、全生庵には圓朝の墓所が置かれています。

あの世や幽霊に関係した演目を生み出しただけあって、圓朝は幽霊画の大コレクターでした。
全生庵コレクション(なんと全五十幅!)の中には、河鍋暁斎や伊藤晴雨、そして(伝)丸山応挙など著名な画家の名品が多く含まれています。
はるまきのお気に入りは、鰭崎英朋《蚊帳の前の幽霊》。
蚊帳の傍にたたずむ、この世のものではない美しさをたたえるはかなげな女性…。
背筋がゾクリとするほどの美しさです。

出歩くには熱中症が気になる今日この頃ですが、谷中の美人幽霊に会いに行ってみてはいかがでしょうか?
幽霊たちの迫力に、暑さも消し飛ぶかもしれません!

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